病気と醫(yī)療の知って得する豆知識(shí)

2020年10月(2023年3月改訂)

感染癥に負(fù)けないカラダを！　免疫力をしっかりつける生活習(xí)慣

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監(jiān)修／宮坂　昌之先生（大阪大學(xué)免疫學(xué)フロンティア研究センター招へい教授、大阪大名譽(yù)教授）

新型コロナウイルスの感染予防で、免疫力に注目している人も多いのではないでしょうか。新型コロナウイルスによる感染癥とほかの感染癥との違いは何か、感染リスクを減らすにはどんなことに気を付け、免疫機(jī)能をフル活動(dòng)させるためには何をすればよいのか。感染癥に負(fù)けないカラダづくりのために取り組みたいことを、免疫學(xué)の第一人者である宮坂昌之先生に伺いました。

概要?目次※クリックで移動(dòng)できます。

感染癥は、どこからやってくるのか 予防のために必要なこと 弱った免疫機(jī)能を高めることはできるのか？ 過(guò)度のストレスに注意し、対策を習(xí)慣化する

感染癥は、どこからやってくるのか

感染癥の多くは、感染している人のくしゃみや咳から周囲に広がっていきます。新型コロナウイルス感染癥の場(chǎng)合も、感染者のくしゃみや咳、會(huì)話などによって出る飛沫（水分を含む粒子）を吸い込むことで感染します。飛沫が付いた手で口や鼻、目などに觸れ、體內(nèi)にウイルスが入り込んで感染することもあります。また、非常に人が多く、換気が悪いところなど、微小飛沫の密度が高い場(chǎng)所でも感染する可能性があります。

新型コロナウイルスに感染しても、癥狀の出ない人が約半數(shù)ですが、癥狀が出る場(chǎng)合には、発熱や咳、のどの痛み、だるさ、頭痛や下痢などが見られ、風(fēng)邪やインフルエンザの癥狀と似ています。また新型コロナでは、食欲がなくなり、息切れ（呼吸困難）が起きるといった癥狀も報(bào)告されています。これらの癥狀が、風(fēng)邪やインフルエンザに比べて長(zhǎng)く続く傾向にあるのが、新型コロナの特徴的な點(diǎn)です。

人に感染するウイルスの特徴

宮坂先生への取材をもとに作成（『免疫力を強(qiáng)くする』講談社）

予防のために必要なこと

感染リスクを減らすためには、「手洗い」と「消毒」、そして「人混みを避ける」ことが重要です。新型コロナ対策として皆さんもよくご存じだと思いますが、いわゆる密集した場(chǎng)所や、密閉空間、不特定多數(shù)の人との密接を避けるとともに、 外出から戻ったら石けんを使っての手洗いや消毒をしましょう。新型コロナウイルスの外側(cè)は、油を含む膜でできていますから、石けんで手を洗うことで病原性が格段に減りますし、洗い流すことにもなります。

マスクは、自分の感染を防ぐというより、相手を感染させないための予防手段です。通常の會(huì)話であれば、口からの飛沫は2メートル以上飛ぶことはなかなかありません。また、飛沫を可視化した実験（※１）から、飛沫の拡散に関しては、片方がマスクをしていれば5割、雙方がマスクをしていれば相乗効果で9割防げることが分かりました。お互いの距離を保ったうえで雙方がマスクをしていれば、飛沫はほぼ防げます。この新型コロナでは、感染しても無(wú)癥狀の人が一定數(shù)いることも分かってきています。自分は元?dú)荬坤人激盲皮い毪堡欷?、実は感染者かもしれない。そう思ってみんなが予防の手立てをとることが大切なのです。

（※１）理化學(xué)研究所、豊橋技術(shù)科學(xué)大學(xué)、京都工蕓繊維大學(xué)、大阪大學(xué)の連攜により2020年6月に実施。布マスクでも不織布のマスクでも、ある程度の飛沫拡散を防げることが確認(rèn)された

マスクの材質(zhì)は不織布でも、布でも問(wèn)題ありません。ただし顔に密著していないと、すき間から飛沫が出てしまいますので、自分の顔の形に合っていて口の周辺をしっかり覆え、付け心地のいいマスクを選ぶとよいでしょう。マスクをしていれば、手にウイルスが付著していたとしても、不用意に口や鼻に觸ってウイルスを體內(nèi)に入れてしまうといったことも避けられます。

手洗い、消毒、人混みを避けるという防御策に加え、ウイルスに負(fù)けないように、體を健康な狀態(tài)に保つことが大切です。それには體內(nèi)時(shí)計(jì)を狂わせないことが肝要です。消化、吸収、睡眠など、體の働きはすべて體內(nèi)時(shí)計(jì)に支配されていて、體を守る免疫機(jī)能も同様です。朝、早起きして太陽(yáng)の光を浴び、食事をとり、夜は決まった時(shí)間に寢る。體內(nèi)時(shí)計(jì)に従って行動(dòng)することが、免疫機(jī)能の向上につながります。

とはいえ、免疫力は、ただ高めればいいというものではありません。例えばアレルギーは、起こさなくてもいいものに対して免疫が反応している狀態(tài)です。免疫機(jī)能は、年齢とともに弱くなる傾向がありますが、だからといってやみくもに免疫を上げるのではなく、免疫力をしかるべき形で維持し、フル活用できるようにすることが大事なのです。

私たちの免疫は2段構(gòu)え

ウイルスなどの病原體が體內(nèi)に入ってくると、最初は「自然免疫」が働きます。これは城に例えると城壁や城門を守る番兵のような役割。敵が侵入しないように異物を見つけたらすぐに駆け付け、やっつけます。病原體がそこ（自然免疫）を突破すると、今度は「獲得免疫」が働きます。これはリンパ球が強(qiáng)く働く免疫で、以前侵入してきた病原體を覚えていて、再びその病原體に出會(huì)うと、抗體（病原體を排除するための物質(zhì)）を作り、病原體を追い払おうとするのです。相手に応じて、より強(qiáng)力な武器で戦うイメージです。出合った敵を認(rèn)識(shí)?特定して戦い方を身につけていくため、攻撃態(tài)勢(shì)をととのえるまでには時(shí)間がかかり、個(gè)人差もあります。私たちの免疫の強(qiáng)さとは、自然免疫と獲得免疫の両方を合わせたものを指し、病原體の強(qiáng)さとは、體內(nèi)に侵入してきた病原體の量と、感染力の強(qiáng)さを合わせたもののことです。病原體の強(qiáng)さが、私たちの免疫の強(qiáng)さを上回ると感染癥が起こります。

弱った免疫機(jī)能を高めることはできるのか？

免疫細(xì)胞を作る骨髄の造血幹細(xì)胞の分化能力は、加齢とともに低下し、その機(jī)能も落ちてしまいます。では、どうすればよいのでしょうか。免疫機(jī)能の働きを取り戻すための方法は、いくつかあります。

［１］運(yùn)動(dòng)をする

免疫系の細(xì)胞を刺激してくれる物質(zhì)は、骨や筋肉からつくられることが分かってきました。適度な運(yùn)動(dòng)によって筋肉や骨が刺激を受け、免疫系の機(jī)能が落ちかけていた狀態(tài)をもとに戻してくれるという働きが期待できます。運(yùn)動(dòng)は、ウォーキングなどの有酸素運(yùn)動(dòng)がおすすめです。逆に、過(guò)度な運(yùn)動(dòng)をするとそれがストレスになり、かえって免疫細(xì)胞に悪い影響を與える可能性がありますので注意しましょう。

［２］體溫を高める

運(yùn)動(dòng)や入浴などで體溫が上がる狀態(tài)をつくりましょう。體溫が少し上がると、免疫細(xì)胞が動(dòng)きやすくなります。風(fēng)邪をひいたときに熱が出るのは、免疫細(xì)胞ががんばっているという意味に捉えることもできます。體溫が上がると血流やリンパの流れがよくなり、その流れにのって全身をパトロールする免疫細(xì)胞が、侵入してきたウイルスを捕まえやすくなります。

［３］バランスのよい食事と、腸內(nèi)環(huán)境への気遣い

1つの食品で免疫機(jī)能を高めることはできません。バランスのよい食事をしていれば、からだに必要な糖分、アミノ酸、脂肪分、ビタミンなどは十分摂れます。規(guī)則正しい生活をおくり、食べ過(guò)ぎない、飲みすぎないことを心がけ、空腹だからと一度にたくさん食べたり、食後すぐに寢てしまったりという過(guò)ごし方も避けましょう。食べた食品が効率よく消化吸収され、代謝をよくするといった腸內(nèi)環(huán)境を整える意識(shí)も必要です。ヨーグルトや納豆などの発酵食品を適度にとるのもおすすめです。

過(guò)度のストレスに注意し、対策を習(xí)慣化する

過(guò)剰なストレスは、免疫細(xì)胞の機(jī)能を低下させます。ストレスがある時(shí)に風(fēng)邪をひきやすくなったり、皮膚に不調(diào)が出たりするのはこのためです。しかし、ストレスを気にしすぎることで、かえって健康に悪い影響を與える可能性もありますから、くよくよ考えすぎないほうが得策です。

適度な有酸素運(yùn)動(dòng)を毎日続ける、入浴時(shí)にはシャワーだけでなくぬるめのお湯にゆっくりつかる、バランスのよい食事を規(guī)則正しく摂る。當(dāng)たり前に聞こえるこれらのことを、1回、2回だけ意識(shí)して行うのではなく、日々習(xí)慣化し、続けていくことが大切なのです。

監(jiān)修者プロフィール
宮坂 昌之先生（大阪大學(xué)免疫學(xué)フロンティア研究センター招へい教授、大阪大名譽(yù)教授）

【宮坂 昌之（みやさか　まさゆき）先生プロフィール】

大阪大學(xué)免疫學(xué)フロンティア研究センター招へい教授、大阪大名譽(yù)教授
1947年長(zhǎng)野県生まれ、京都大學(xué)醫(yī)學(xué)部卒業(yè)、オーストラリア國(guó)立大學(xué)大學(xué)院博士課程修了、スイス?バーゼル免疫學(xué)研究所、東京都臨床醫(yī)學(xué)総合研究所、1994年に大阪大學(xué)醫(yī)學(xué)部附屬バイオメディカル教育研究センター?臓器制御學(xué)研究部教授。醫(yī)學(xué)系研究科教授、生命機(jī)能研究科兼任教授、免疫學(xué)フロンティア研究センター兼任教授を歴任。2007～08年日本免疫學(xué)會(huì)會(huì)長(zhǎng)。醫(yī)學(xué)博士?PhD。著書に『免疫力を強(qiáng)くする　最新科學(xué)が語(yǔ)るワクチンと免疫のしくみ』（講談社ブルーバックス）、共著に『免疫と「病」の科學(xué)　萬(wàn)病のもと「慢性炎癥」とは何か』（講談社ブルーバックス）など。

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